千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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工事完成基準の会計上・税法上の適用要件             

 

 平成20年度税制改正により、平成20年4月1日以後開始事業年度からは原則として、請負対価10億円未満、工事期間1年未満等の工事については、工事完成基準を選択適用できることと見直した(法法64A)。
 その一方で、企業会計(工事契約会計基準)の上では、原則として、工事契約の際に@工事収益総額、A工事原価総額、B決算日における工事進捗度の3点を確実に見積もることができるならば工事進行基準を強制適用するとしているため(同会計基準9)、税法とは異なり、工事完成基準を任意に選択適用することはできない。
 ただし、上記の原則とは別に「工期がごく短い」ものについては、会計上、特例的に工事完成基準を適用することもできる旨を定めているが(同会計基準53)、ここで留意したいのは、この「工期がごく短い」ものの範囲には、一応の目安として、工事期間が概ね3ヶ月程度の工事が考えられるということだ。
 というのも、同会計基準では「工期がごく短いもの」の定義を特段明確にしていないことに加え、従前は会計上、工事期間1年以下のものは長期請負工事には当たらないと解してきた経緯があるため、「工期がごく短い」ものには、工期が1年以下の工事が該当するのではないかと見る向きもあるからだ。
 しかし、この点については先述したように、「工期がごく短い」ものには工事期間が概ね3ヶ月程度の工事が含まれると考えられる。もっとも、この3ヶ月程度というのも同会計基準を制定するまでの議論の過程で示された考え方の一つに過ぎず、最終的には会計監査の現場で、工事に係る請負対価や工期が、売上や利益に与える影響の度合いなどを考慮して、実質判断されることになるので留意されたい。
  

           

 
                                 税務通信平成20年9月15日号より










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