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サブプライム関連商品に係る会計上の損失額             

 

 いわゆるサブプライムローン問題の深刻化により、米金融機関の一部が破綻、救済色の強い吸収合併にまで追い込まれた。この影響を受け、サブプライム関連商品に限らず、証券化商品等をいまだに保有する金融機関では、2008年3月期中間決算、本決算での損失計上に続き、今後も追加損失の計上があるものと予想する向きもあるようだ。
 ところで、一般の報道等で騒がれている“サブプライム関連の損失”は大別して、「有価証券の売却損」のような実現損と「有価証券の評価損」のような未実現の損失の二つに分かれる。
 仮に、サブプライム関連商品の買手が現れた場合は、その買取価額が二束三文の投売り価額であったとしても、それが実際の取引価額となることから、購入価額から売却価額を差し引いた残額が「売却損」となり、企業会計の上での損失額と認められる。
 その一方で、一般的にサブプライム関連商品は上場株式等のように市場で取引するものではなく、相対取引で購入することが多いため、サブプライム関連商品をいざ売却しようにも適正額での買手が現れず、やむなく保有し続けるケースもあるようだ(多くの金融機関は、売却益目的ではなく、利回り目的でサブプライム関連商品を購入したケースが多いようだ。)
 このような場合には「評価損」を計上することとなり、評価損は会計上、購入価額から“時価”を差し引いて算出されるが(金融商品会計基準6等)、この“時価”の算定モデルはきわめて複雑なものといわれる。このため、都銀などの大手金融機関を除き、地銀や信金などでは、自らの保有するサブプライム関連商品を証券会社の算定モデルで計算してもらい、その価額を“時価”として用いることが多いようだ。サブプライム関連商品の評価損を計上する場合は、そのベースとなる時価を「投げ売り価額」と設定するのではなく、「算定モデルによる価額」と設定する必要があるようだ。
 税務上も、期末の“時価”を適正に算定していることを前提に、原則的にはサブプライム関連商品は評価損計上の対象となるようだ。
  

           

 
                                 税務通信平成20年9月29日号より










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