千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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低価法評価損と評価損             

 

 平成20年4月1日以後開始事業年度から、棚卸資産の評価基準をいわゆる低価法に一本化した「棚卸資産会計基準」の強制適用時期がスタートした。この影響で、2009年3月期中間決算などでは、数十億円から数百億円規模の多額の低価法評価損(=収益性の低下による簿価切下額)を計上する企業も現れているようだ。
 ところで、企業会計の見直しに合わせる形で、税法上も低価法を選択する企業(主に会計基準強制適用会社)が多いようだが、実際のところ、上記のような会計上生じた低価法評価損を税務上損金計上しようとしても、これが単純に認められるのか不安に感じる向きもあるようだ。
 というのも、会計上の低価法評価損について税法上の「低価法」規定をベースに損金計上しようとしても(法令28@二)、その後の税務調査などにおいて、本来、その会計上の低価法評価損は税法上の「評価損」規定をベースに考えるべきであり(法令68@一)、結果的に税法上の評価損に該当するための“事由”を満たしていないため損金計上が認められない、というような事態になりはしないかとする見方もあるからだ。
 しかし、この点については、企業会計の上で適正な会計処理が行われていることを前提に、税法上も低価法を採用しているならば、原則として、会計上生じた低価法評価損は税法上も低価法評価損として受け入れられ、損金計上することが認められる。税法上低価法を選択適用している場合には、会計処理が適正であることを前提に、政令68条よりも政令28条を優先適用するわけだ。
 会計基準を強制適用されない中小企業が税法上低価法を選択適用した場合にも、上記の考え方は同様であるが、その場合には会計処理の適正性が厳密に見られる可能性もある。
  

           

 
                                 税務通信平成20年10月20日号より










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