千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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会計基準の適用範囲            

 

 会計基準のコンバージェンス等の動きが新聞報道等で注目を集めている。これをきっかけに、「企業会計基準が強制適用される企業とはどのような企業なのか」という素朴な疑問をもつ向きもあるようだが、この点は正確に把握しておく必要があるだろう。
 というのも、企業会計が強制適用されるのは“上場企業”に限定されるものと誤解する向きがあるようだが、実際のところは上場企業以外の一部の企業にも適用されることがあり、仮にそうなった場合、実務担当者の負担が増すことにもつながるからだ。
 会計基準が強制適用される企業は大別して、@上場企業、A金融商品取引法上の開示企業、B会社法上の大会社の三つに区分される。
 @の上場企業とは、“有価証券報告書の提出義務”を負う企業のうち、金融商品取引所(=証券取引所)に上場している企業のこと(金商法24@一)。東証、大証、名証、札証、福証から、ジャスダック、東証マザーズ、大証ヘラクレス、名証セントレックス、札証アンビシャス、福証キューボードといった市場に上場している企業が該当する。一方、Aの金融商品取引法上の開示企業とは、上場企業と同じく“有価証券報告書の提出義務”を負いながらも上場はしていない企業のこと(金商法24@二、三、四)。店頭登録会社、社債等を発行する会社、株主数500名以上等の会社が当たる。
 @とAの有価証券報告書に記載される財務諸表等は、“一般に公正妥当と認められる会計の基準”等に従って作成した上で(財務諸表等規則1等)、会計監査を受けなければならないなどとされている(金商法193の2等)。結果的に、上場企業や金融商品取引法上の開示企業には、会計基準が強制適用される。
 また、Bの会社法上の大会社とは、資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の会社のこと(会社法2六イ、ロ)。このうち、公開会社には監査役会及び会計監査人の設置義務があり、公開会社でなくても大会社に該当するのであれば会計監査人の設置義務を負う(会社法328)。結果的に、会社法上の大会社にも会計基準が強制適用される。
 上場を目標とする企業だけでなく、社債等の発行や、株主数の増加を見込む会社も、会計基準の適用範囲に注意する必要があるだろう。
  

           

 
                                 税務通信平成20年11月17日号より










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