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税額控除限度超過額の1年繰越し            

 

 中小企業等基盤強化税制や、中小企業投資促進税制などの設備投資減税は、多くの制度で、対象設備の特別償却か法人税額の特別控除を法人が選択できることになっているが、税額控除を選択した場合には、限度額があるため、税額控除額の全額を控除しきれない場合がある。
 特に現在のような不況では、税額控除を選択しても、赤字決算となって控除すべき法人税額そのものがないという場合もあるだろう。
 しかし、税額控除には、控除しきれない部分を翌事業年度に繰り越すことが認められており、制度の適用年度において、法人税額がない場合には、税額控除額の全額を翌事業年度に繰り越すこともできる。
 例えば中小企業投資促進税制の場合、30%の特別償却か7%の税額控除の選択適用ができ、税額控除の限度額は、その期の法人税額の20%となっているが、限度額を超過する金額がある場合は、翌事業年度に繰り越すことができる。ただし、繰り越した事業年度に、新たな設備投資に係る税額控除額がある場合、繰越税額控除限度超過額よりも、そちらが優先される。そのため、繰越税額控除限度超過額は、税額控除限度額である法人税額の20%から新たな税額控除額を控除し、残額がある場合にのみ、控除できることとなる点に注意したい(措法42の6BC)。
 具体的には、3月決算法人が、平成21年3月期に1,000万円の対象設備を取得した場合、税額控除額は70万円となるが、平成21年3月期が欠損となり、法人税額がない場合には、70万円全額を平成22年3月期に繰り越すことができる。
 ただし、繰越しが可能なのは、平成22年3月期に限られ、平成22年3月期に控除しきれない金額があったとしても、平成23年3月期に繰り越すことはできない。
 上記の例で70万円を平成22年3月期に繰り越した場合、平成22年3月期に税額控除を受けるべき新たな設備投資を行っていないことを前提とすると、法人税額が350万円以上であれば、税額控除額の全額を控除できる。また、平成22年3月期の法人税額が350万円で、新たな設備投資に係る税額控除額が50万円あった場合、税額控除限度額は70万円(350万円×20%)であるため、70万円−50万円で税額控除額の残額は20万円となる。この場合、繰越税額控除限度超過額70万円のうち、20万円を控除できる。繰越税額控除限度超過額の残り50万円を控除しきれないということとなるが、平成23年3月期に繰越すことはできない。
  

           

 
                                 税務通信平成21年2月16日号より










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