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保有株式の無価値化損失           

 

 景気悪化の影響により、企業の倒産に関する報道が目立つ。法人・個人に関わらず株主にとっては、株式の発行会社の破産等により、最悪、保有株式が「無価値」となってしまった場合、その株式の消滅損を所得の計算上、所得金額から控除することができるか等を確認しておきたいところだ。
 まず、法人株主の場合の取扱いだが、法人税法上では保有株式が無価値となった場合における取扱いは特段明示されていない。そのため、会計処理の基準に従って計算を行うことになる(法法22C)。
 会計上(金融商品に関する会計基準)では、「金融資産の権利を喪失したときは、金融資産の消滅を認識しなければならない」とされているため、発行会社の清算が結了したときに、消滅損を認識することとなる。このことからすると、税務上においても発行会社の清算結了時(清算結了登記が行われた時)に“保有株式消滅損”等として損金に算入することが可能となるのだ(清算結了時前の期間は、株式の時価が簿価の50%以上下落している等一定の要件を満たせば“評価損”を計上することができる)。
 一方で個人株主の場合は、その株式の消滅損を所得の金額の計算上控除することができないので注意が必要だ。なぜなら、株式の消滅損は、株式を譲渡したことにより生じた損失や雑損控除の対象となる損失とはいえず、単純な株式の滅失であるためだ。
 ただし、その株式が特定口座により管理されていたもので、その発行会社の破綻等により上場株式等に該当しなくなり、その後に無価値化した場合については“みなし譲渡損失”として取扱われる特例が設けられているため、株式の消滅による損失金額を確定申告書等に記載・提出することにより分離譲渡所得の金額から控除することが可能となる(措法37の10の2)。
  

           

 
                                 税務通信平成21年6月1日号より










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