千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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事業用資産と国庫補助金           

 

 TVCMで一躍話題となった環境対応車、いわゆるエコカーの購入に対して国から補助金が支給される制度は、法人が購入する際にも適用対象となり、国から支給されたこの補助金は国庫補助金等に該当することとなる。
 支給された国庫補助金等はもちろん収益として計上するが、このままでは法人税が課税される分だけ、補助金としての効果を減じてしまう。そのため、圧縮記帳による課税の繰延べが認められている。
 取得した固定資産を圧縮記帳する方法として、その帳簿価額を補助金収益額だけ直接的に減額する損金経理、別表四で補助金収益額を所得金額から減算する積立金方式と剰余金方式の経理方法があり、いずれの方法でも、資産の取得に費やした補助金額を限度額として損金に算入することで、一時的に補助金収益分の税負担を相殺することとなる。
 課税が繰延べられた税額は、取得した固定資産を譲渡する場合、税務上の取得価額を減額している分、譲渡益が大きくなるため、譲渡時に取り戻されるが、譲渡せずに使用する場合には、減価償却費が減額されるため、償却していくことで取り戻されることとなる。
 例えば、1,800万円の大型トラックを取得して、補助金が180万円支給された場合に、圧縮記帳を行うと、車両価額1,800万円から圧縮損180万円を控除した1,620万円が税務上の取得価額となり、その取得価額を基に、耐用年数5年、定率法で償却すると、償却1年目の償却費が(1,800万円−180万円)×0.500=810万円となる。一方、圧縮していない場合には、償却1年目の償却費は1,800万円×0.500=900万円となるため、圧縮した場合は償却費が90万円少なくなる。
 このように、圧縮記帳をする際に税務上の取得価額を減額しているため、償却費が少なくなり、その分、課税所得が増加するため、繰延べた税額が取り戻されることとなる。
 なお、国庫補助金等により取得した固定資産について、圧縮記帳を行う場合は、申告の際に、別表十三(一)に補助金の額や圧縮額等の詳細を記載して提出する必要がある(法法42B)。
  

           

 
                                 税務通信平成21年11月23日号より










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