千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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法人税額の損金不算入          

 

 今月から新事業年度がスタートした3月決算法人は、平成21事業年度分の決算作業が終わり次第、確定申告の準備に入るわけだが、会計と税務の相違点は思いのほか多い。新人経理マンにとっては、決算時の会計処理と確定申告時の税務処理との相違点に、戸惑う者もいるのではないだろうか。例えば、企業が負担する法人税額は、事業活動を行っていく上で必要なコストといえるため、会計上は費用とされるが、“税務上の費用”とも言える損金の額には算入できないとされている。
 というのも、法人税は所得のなかから支払うことを前提にしており、仮に、納付した法人税額までも損金の額に算入できるとすると、その法人税額の分だけ、所得そのものが減少してしまい、それに伴い法人税額も減少することとなる。つまり、所得が確定しないままだと、同様に法人税額も確定しないため、いつまでもぐるぐる回しになってしまうわけだ。
 また、法人税額は会社の所得のなかから支払われる株主への利益の分配と同様に、国への利益分配として支払われるというものであり、税法上、費用とは言えないという考えもある。
 このように法人税額は、会計上は費用とされるが、税務上は損金の額に算入されないため、別表四で申告調整(申告加算)する必要がある。
 実務上、決算期末時の会計処理では、貸方に『未払法人税等』や『納税充当金』で、実際にはまだ納付していないが、納付すべき法人税額等を見積もって計上する。借方には、その内訳を『法人税』や『租税公課』など、それぞれの金額ごとに分けて計上する。
 決算を終えて、会計処理で算出した利益である「税引後当期利益」をベースに『別表四 所得の金額の計算に関する明細書』で課税所得を算出するが、ここで、会計上、費用に計上した法人税額を加算項目の一つである「損金の額に算入した法人税」に記入して調整する必要がある。また、『別表五(二) 租税公課の納付状況等に関する明細書』に損金不算入の額や納付する法人税額などを記入する。
 なお、企業が負担する税金のなかでも、事業税などのように、会計上、費用とされて、税務上でも損金の額に算入されるものもある。
  

           

 
                                 税務通信平成22年4月5日号より










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