千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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分掌変更と役員退職金          

 

 新年度を迎えたこの時期の会社は、定年退職や新入社員など社員の入れ替わりが多い。役員についても、この時期に任期途中で、常勤役員から非常勤役員へと変更することもある。
 このような職務や地位が変更(分掌変更)になった役員に対して、実際に退職していなくても、会社から退職金が支給されるケースがある。
 税務上、役員の退職給与は過大でなければ損金算入されるが、分掌変更等に伴い役員に退職金を支給した場合についても「・・・・・・実質的に退職したと同様の事情にあると認められることによるものである場合には、これを退職給与として取り扱うことができる」ため、損金算入することができる(法法34条A、法基通9-2-32)。
 損金算入の時期については取扱いにて、総会等の決議による確定日基準以外に、実際に支払った時期とする支払日基準が認めているものの、支払日基準の適用に関して損金経理を求めている(法基通9-2-28)。分掌変更による役員退職給与を損金算入するには原則、実際に支払ったものに限られるとされていること、実務上、分掌変更による退職金は臨時的に支払われるケースが多いことから、分掌変更の役員退職給与は支払日基準で損金算入するケースが多いため、損金経理することになろう。
 さらに、分掌変更による退職金は「取り扱うことができる」という任意の取扱いである。このため、損金経理のミスや役員退職金の計上漏れなどを、過年度において正確なものに直しても、退職給与とすることはできないようだ。したがって分掌変更で退職給与を支給した際は注意が必要だ。
 言うまでもないが、分掌変更による退職金が税務上の退職給与として扱うには、実態として地位や職務内容が激変していなければならず、形式的に取締役が監査役になることや、分掌変更後の給与がおおむね50%以上減少と変動しても認められるわけではない。
  

           

 
                                 税務通信平成22年4月12日号より










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