千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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PTS          

 

 昨今、いわゆるネット証券を中心にPTS取引が広がりつつあるようだ。PTSとは、“Pro‐prietary Trading System”の略で、証券取引所を介して株取引を行うのではなく、証券会社が独自に開設した私設取引所を介して取引をするシステムのこと。PTSの一番の特徴としては、夜間取引が可能という点だろう。通常、証券取引所の取引時間は昼間の一定の時間帯だけだが、PTSでは夜間取引を中心としており、なかには昼間から深夜に及んで取引できるものもある。取扱銘柄は主に国内証券取引所に上場している株式のうち各社が指定した銘柄とされている。また、その売買価額の決定方法なども各証券会社によって異なる。現在は、証券会社6社がこのPTSを開設しており、開設するには金融庁の認可が必要となる。
 ところで、こうした聞きなれないしくみに対して、実務家としてはその税務処理等が気になるところだろう。この点、PTS取引については通常の証券取引所を介した株取引と税務上の取り扱いに違いはないと言えるだろう。
 例えば、PTS取引であっても、上場株式等の売買による損失であれば「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の特例」を適用できる。というのも、税法上、制度の対象となる譲渡損失は第一種金融商品取引を行う業者を通じて上場株式等を取引して生じた損失とされており(措法37の12のA一)、PTS取引を行う業者は金融商品取引法28条1項4号の規定により「第一種金融商品取引業」を行う業者の範囲に含まれるからだ。
 また、個人又は法人がPTS取引で自己株式を取得した場合についても、通常の証券取引所を介して取得した場合と同様にみなし配当は生じない。PTS取引は金融商品取引法2条8項10号の規定に該当し、「金融商品取引業」の行為に含まれるとされており、税法上、金融商品取引業に該当する行為を行う者を介して有価証券の売買がされた場合、それは法人が受けるみなし配当の範囲から除くとされている(所令61@三、法令23B三)。
 ただし、法人、個人ともに金融商品取引法2条8項10号ニで規定されている、売り手と買い手の間の交渉に基づいて株式等の売買価格を決定した場合は、市場取引とは言えないためみなし配当が生じることとなる。
  

           

 
                                 税務通信平成22年4月19日号より










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