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減価償却の低廉譲渡等と受贈益の益金不算入       

 

 企業グループ間で減価償却資産を譲渡する際に低廉や無償で譲渡することもある。減価償却資産について、税務上は時価で償却するが、会計上は譲渡対価の部分しか償却しない。このため、低廉譲渡等では減価償却資産の償却費を損金算入するための要件である損金経理について、対価部分しか損金経理できないことになる。
 とはいえ、実情に即さないことから、受贈益等として損金経理している場合や、資産計上がなくても受贈益認容額や資産計上漏れの額を別表加算する申告調整等をしている場合には、償却費として損金経理したものと扱われるとされている(法基通7-5-1、7-5-2)。
 先般公表の法人税基本通達等の一部改正では、これらの取扱いは変更されていない。したがって、今年の10月1日以後に、100%親子会社などの完全支配関係のある会社間での減価償却資産の低廉譲渡等で、時価と譲渡対価の差額が実質的な贈与、つまり寄付があれば、その差額は時増益の益金不算入規定が適用されることから(法法25条の2)、差額を申告調整等することで資産の受入側に税務メリットが生じることになる。
 例えば、100%企業グループ間で譲渡した時価100の減価償却資産を対価10で譲渡した際の、差額90が寄付に該当するとき、差額は資産の受入側において受贈益の益金不算入規定が適用される。資産の受入れ側では取得の費用が10であるものの、申告調整等で耐用年数の期間を通じて時価である100まで償却費の損金算入が可能となることから、90の税務メリットが生じる。
 なお、時価と譲渡対価の差額について申告調整等で損金算入となるには、修正申告でも認められるものの、調査等で寄付と指摘された場合まで認められるものとされていない(法基通7-5-2)。
  

           

 
                                 税務通信平成22年8月9日号より










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