千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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給付金等の収益計上時期       

 

 一昨年のリーマンショックを発端に雇用情勢が悪化しており、未だ回復の兆しは見えてこない。こうした状況を踏まえて国が雇用促進・維持等を目的に、企業に対して雇用に関する給付金等を支給する制度が拡充されている。
 このような給付金等も、企業の収益として課税対象となるわけだが、税務上、収益の計上時期については原則、その金銭を受け取ることが確定したときと考えられる一方、通達で様々な収益における計上時期の取扱いが置かれている。
 こうした法令等に基づき支給される雇用に関する給付金等を受け取った場合も、その性質によって収益計上する時期が異なる取扱いが置かれているため留意されたい(法基通2-1-42)。
 例えば、「若年者等正規雇用化特別奨励金」は、年長フリーターや内定を取り消された学生等を雇い入れた事業主を対象に、3回に分けて合計50万円(中小企業事業主に該当する場合は100万円)が支給される制度。一定期間ごとに管轄労働局長に支給申請を行い、雇用が継続しているかなどの審査を経てそのつど支給決定される。人件費などの経費を補てんするというよりも、雇用したことに対して支払われる奨励金であるため、支給決定通知を受けるつど、その金額を計上することとなる。
 このように、一定基準に基づいて支払われる奨励金のようなものについては、原則どおり、支給決定を受け金銭を受け取ることが確定した時に収益計上する一方、経費を補てんする性格であるものについては、その受給原因である行為を行ったときに見積計上が認められている。
 例えば、「中小企業緊急雇用安定助成金」は、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、従業員を一時的に休業や出向等させた場合、その休業や出向等に係る手当や賃金の一部を助成する制度。同制度は、実施計画届等を管轄労働局長に提出し、要件に適合する会社か否かなどの審査を経て、休業等を実施した後に支給申請を行い助成金の支給が決定される。この場合、助成金の受給を前提に休業等を行っており、助成金は、経費を補てんするために支給されているものであるため、金額が具体的に確定していなくとも、実際に休業や出向等をさせたときに、支給される金額を見積もって計上することとなる。
  

           

 
                                 税務通信平成22年9月20日号より










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