千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
公認会計士・税理士事務所仲村公認会計士事務所

過去コラム

現物分配等と消費税       

 

 平成22年度税制改正で、内国法人である100%グループ間での現物分配は“適格現物分配”として課税が生じないよう手当てされた。そもそも現物分配とは、法人が株主等に対し剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配等により金銭以外の資産を交付すること(法法2@十二の六)。
 現物分配は会社の資産を交付することであることから、資産の譲渡と言えるだろうが、消費税法上の資産の譲渡等には該当しないため、適格現物分配、現物分配のいずれにしても消費税の課税対象にはならない不課税取引に当たることとなる。つまり、課税売上割合の計算に影響を与えないということだ。
 現物分配は株式や土地など金銭以外の資産を交付することであるため、確かに資産を譲渡したと言えるだろう。しかし、会社の資産を譲渡したと言えるものでも、消費税法上、課税対象となる資産の譲渡等に該当するには3つのポイントを満たす必要がある。その取引が“事業”として“対価を得て”行われる“資産の譲渡”等に当たるか否かだ(消法2@八)。現物分配は株主の地位に基づき、出資の返戻として分配されるものであることから、“対価を得て行われる資産の譲渡等”とは言えない。よって、消費税法上の資産の譲渡等には当たらないこととなる。
 また、会社を清算する際には、債務を弁済した上でなお残った財産を残余財産として株主に分配するわけだが、この残余財産の分配も現物分配に当たるため、対価性がある取引とは言えず、消費税の課税対象とならない。さらに、会社を分割する際に伴う資産の移転については、そもそも個々の資産の譲渡ではなく、包括承継に該当するため消費税の課税対象とはならないこととなる(消令2@四)。
 一方、現物出資については対価を得て行われる資産の譲渡等に類する行為に当たるため(消令2@二)、消費税の課税対象となり、その課税標準は資産の取得時の時価となる。
  

           

 
                                 税務通信平成23年1月17日号より










コラム一覧はこちらへ

仲村公認会計士事務所HOME/所長挨拶/業務内容/トッピクス/事務所案内/LINK/お問合せ
プライバシーポリシー / 2004(C) nakamura-kaikei All rights reserved