千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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前年分の株式譲渡損失の繰越と更正の請求      

 

 日経平均株価は1万円台で伸び悩み、未だ景気回復には至っていない。平成21年分から上場株式等に係る配当所得と譲渡損失の損益通算が確定申告で可能となり、平成22年分の確定申告では前年分の譲渡損失を繰越すケースもあろう。
 上場株式等の譲渡損失がある場合には、譲渡損失の金額の計算明細書等を添付し、連続して確定申告をすれば、その年分の翌年以降3年内の各年分の株式等に係る譲渡所得等の金額から繰越控除が可能。平成22年分の確定申告においては、過去3年内(19年分、20年分、21年分)に生じた上場株式等の譲渡損失について、22年分の譲渡所得及び配当所得との繰越控除ができる。
 一方、確定申告を失念した場合であっても、これまで何ら確定申告をしていなければ、期限後申告が可能だ。もともと確定申告書の提出には期限内申告だけでなく、期限後申告が含まれているからだ(所法2@三十七)。また、過去に確定申告を行っていたものの、譲渡損失が生じた年分の所得税における譲渡損失の計算明細書等の添付を失念して確定申告書を提出した場合には、申告期限から1年以内に限り、更正の請求ができる(措通37の12の2-5等)。22年分においては21年分の譲渡損失のみが対象となる。
 ただし、源泉徴収口座において確定申告を選択しなければ、更正の請求ができない。いわゆる申告不要制度である源泉徴収口座では、上場株式等に係る譲渡損失について、その年分の確定申告を行うことを選択できる旨を規定(措法37の11の5@)、納税者が確定申告において申告不要制度を選ぶかどうかを“意思表示”することとなる。
 このため、21年分の確定申告で、源泉徴収口座にある譲渡損失を除き、他の事業所得等の確定申告を済ませた場合には、源泉徴収口座の譲渡損失については申告不要制度を選び、確定申告をしていないため更正の請求ができない。源泉徴収口座で譲渡損失が生じた場合には、たとえ、その年の所得税額に影響はなくとも計算明細書等を添付した確定申告書の提出を必ず行うよう心掛けたい。  

           

 
                                 税務通信平成23年2月14日号より










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