千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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使用可能期間が1年未満の減価償却資産      

 

 取得価格が10万円未満、又は使用可能期間が1年未満の減価償却資産であれば、「少額の減価償却資産」に該当するため、事業の用に供した事業年度において、取得価格の全額を損金に算入できる(法令133)。
 減価償却資産の取得価格が10万円未満か否かの判断は容易だが、「使用可能期間が1年未満か否か」は、過去の使用実績等から総合的に判定するため、判断が難しい。しかも、使用可能期間は、減価償却資産が物理的に使えなくなるまでの期間だけではなく、経済的観点からみて、使用価値が失われるまでの期間も含まれている。
 通達では、使用可能期間が1年未満であるかどうかは、法定耐用年数でみるのではなく、その減価償却資産が法人の属する業種において一般的に消耗性のあるものと認識されていることを前提とし、その上で、法人の平均的な使用状況、補充状況等(おおむね過去3年間の平均値を基準とする)からみて、判定するとされている(法基通7−1−12)。
 つまり、自社において1年未満で毎年交換しているものでも、業界で一般的に消耗性があるものとして認識されているものでなければ、使用可能期間が1年未満とは言えないということだ。
 実際には、取得価格が10万円以上だが、使用可能期間が1年未満のものとして、少額の減価償却資産に該当することは稀なようだが、一例として、TV用のコマーシャルフィルムが挙げられる。コマーシャルフィルムの法定耐用年数は2年であるが、放送業界では一つのコマーシャルの放映期間は1年未満であることが一般的であるため、物理的に1年以上使えるものでも、経済的観点から、使用価値が1年以上あるものとはいえない。よって、取得価格が10万円以上でも、少額の減価償却資産に該当することと取り扱われている。
 他方、ゲームセンターのゲーム機など、比較的、交換サイクルが早いと思われるものがあるがこれは、使用価値がなくなったことから交換しているわけではなく、あくまでも、販売戦略を考慮して交換しているといえる。そのため、1年未満で交換している実態があったとしても、使用可能期間が1年未満の減価償却資産とは言い難いようだ。

           

 
                                 税務通信平成23年6月6日号より










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