千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
公認会計士・税理士事務所仲村公認会計士事務所

過去コラム

調整所得金額と調整欠損金額                                            

 

 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度には(法法35条)、適用除外要件が設けられており、基準所得金額が「800万円以下」、「800万円超3,000万円以下で基準所得金額に占める業務主宰役員平均給与額が50%以下」、このどちらかの条件に該当すれば、特殊支配同族会社であっても、業務主宰役員給与は損金不算入とはならない(法令72条の2G)。
 適用除外要件で利用される基準所得金額とは、基準期間(通常は前3事業年度)の「調整所得金額」の合計額から、「調整欠損金額」の合計額と過年度欠損金額の調整控除額の合計額を減算したものに基準期間の事業年度の月数の合計(通常は36)を除し、12を乗じたもの(法令72条の2D)。このうちの「調整所得金額」とは通常、所得に繰越欠損金額の適用額と業務主宰役員給与額を合計したもので、「調整欠損金額」とは欠損金額から業務主宰役員給与額を控除したものとなっている。
 なぜ、業務主宰役員給与を加えたり、控除したりするのかというと、基準所得金額とは、業務主宰役員給与の支給がなかった場合の会社の所得の状況をみるもの。業務主宰役員給与がなければ、所得の発生した事業年度はさらに所得が増大し、欠損の事業年度では、欠損の額が減少することになるから、調整所得金額と調整欠損金額で、業務主宰役員給与額を加算したり、控除したりしているわけだ。
 また、欠損が700万円も生じた事業年度の業務主宰役員給与が1,000万円の場合には、仮に業務主宰役員給与がなければ、300万円の所得が発生する事業年度となっていた。このように業務主宰役員給与がなければ、欠損から所得へと切り替わる場合もある。その場合には、業務主宰役員給与から欠損金額を控除した額が調整所得金額となると規定されている(法令72条の2D一カッコ書)。
 このことから、基準期間に欠損の事業年度があったとしても、適用除外要件に該当するとは限らないので注意したい。

     

            
                                 税務通信平成19年2月12日号より










コラム一覧はこちらへ

仲村公認会計士事務所HOME/所長挨拶/業務内容/トッピクス/事務所案内/LINK/お問合せ
プライバシーポリシー / 2004(C) nakamura-kaikei All rights reserved