千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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家屋と特定附帯設備の固定資産税

 

 家主が家屋の内装を骨組みのみの状態のまで解体して、飲食店や事務所などの店舗として賃貸し、店子(テナント)が内装を自由に造作できる、スケルトンリフォームと呼ばれる物件がある。店子が店舗内をこだわりのデザイン・テイストに仕上げることができたり、古くなった配管・配線などを取り換えられることから、数年前から人気が高まっている。
 家屋と設備の所有者が同一である一般的な賃貸物件の場合は、家屋に取り付けられている電器・ガスや空調などの建設設備は、家屋の一部としての固定資産税が課せられ、飲食業における業務用冷蔵庫などの事業に使用される設備は、償却資産として固定資産税が課せられる。
 一方、スケルトンリフォームのように店子が家屋の内装を造作した場合は、地方税法上、家屋に係る固定資産税は家主に課し、事業に使用されるために造作された設備は償却資産に係る固定資産税として店子に課すことができる。しかし、こうした措置を講じるためには条例を改正する必要があり、その判断は各地方団体に委ねられているので注意が必要である。
 民法242条では、家屋の所有者以外の者が附帯した設備であっても、その附帯設備の所有権は、家屋の所有者に属するものとされているため、その附帯設備に係る固定資産税は、本来、家屋の所有者に課せられることとなるが、平成16年度地方税法改正で、家屋の所有者以外の者が、事業のために取り付けたもので、家屋に取り付けたことで家屋の所有者が所有することになった「特定附帯設備」は、家屋と切り離し、設備を取り付けた者に対して償却資産に係る固定資産税を課すことができることとなった(地法343H)。
 各地方団体で条例が改正されていれば、店子が取り付けた償却資産はもちろん、電気・ガスなどの建築設備、壁や天井についても、店子の取り付けた事業に使用するためのものであれば特定附帯設備となり、償却資産とみなして、店子側が償却資産申告書を地方税当局に提出し、固定資産税が課せられることとなる。
 なお、店子が廃業した場合、店子が取り付けた償却資産の所有権については、店子が退去時に取り壊して原状回復させるか、家主が買い取るかなど、あらかじめ賃貸契約の際に定めていることが一般的なようだ。

           

 
                                 税務通信平成23年11月2日号より










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