千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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前期損益修正の処理

 

 過年度遡及会計基準の導入によって、過年度の経理処理のミスを訂正する際に、“前期損益修正”を行わず、修正再表示の処理を行うこととなっている。
 前期損益修正は、一般的には、当期に発覚した過年度の売上・棚卸資産の過大計上、仕入の過少計上を修正する際に行うことが多い経理処理で、過年度の仮装経理(粉飾決算)を修正する際にも行われる。用いられる勘定科目は「前期損益修正損益」、損益計算書の特別損失・特別利益に計上される。過年度の“単純なミス”による売上の計上漏れは営業外収益として処理される。
 例えば、過年度の経理処理のミスで売上1,000,000円を過大計上しており(前期の仕訳:売掛金1,000,000円/売上1,000,000円)、過大申告を行っていた事実が、当期において発覚したとする。この場合、ミスが発覚した当期において修正仕訳(前期損益修正損1,000,000円/売掛金1,000,000円)を行い、過大に計上していた売掛金1,000,000円を取り消し、損益計算書の特別損失に前期損益修正損を計上することで売上1,000,000円を取り消す。更正の請求を行い、過大納付額の還付を受ける場合は、別表四で前期損益修正損否認として加算の処理などを行うこととなる。
 実務上は、前期損益修正を行わず、当期に逆の仕訳を行い修正処理をすることも少なくないようだが、仮装経理が発覚し、過大納付税額の還付を受ける場合は、修正の経理を行い、当該事業年度の申告書を提出しなければ減額更正されないため(法法129)、会計基準の適用のない企業では、前期損益修正を行い、修正の経理を行った事実を明確にする必要がある。
 また、過年度に売上等を収益計上していたが、当期の契約の解除や取消などにより、損失が生じる場合は、発生した期の損失と考えて処理することになる。
 例えば、過年度において、商品の売上800,000円を収益計上していたが、当期において、取引先から在庫の商品にキズがあり契約を解除されたとする。こうしたケースでは、過年度ではなく当期に売上800,000円の取消しによる損失が生じたものとされ、売上800,000円/売掛金800,000円などの修正仕訳を行い、当期の損金の額に算入されることとなる(法基通2−2−16)。

           

 
                                 税務通信平成23年11月21日号より










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