千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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広告宣伝費と課税仕入れの用途区分

 

 昨今、企業が行う広告は、単に新商品の性能等をPRするものだけでなく、企業そのものの付加価値を高め、同業他社と差別化を図るいわゆるブランディング広告や、コンプライアンスの観点等から環境保護をPRするものなど、多岐にわたっている。
 消費税法上、課税商品を販売するための広告宣伝費は、個別対応方式の用途区分において、課税売上にのみ要する課税仕入れ、つまり課売対応に区分されるが、企業のイメージ広告は、その企業の課税売上を構成する商品だけではなく、その企業全体をPRすることになるため、課税売上にのみ要する課税仕入れとはいえず、原則、課税売上だけでなくその他の売上にも要する費用として共通対応に区分されることになる(国税庁 質疑応答事例 カタログの印刷や企業イメージ広告の課税仕入れ)。
 ここでいうイメージ広告とは、環境保護等といった社会貢献活動をしていることをPRするなどして、企業全体のイメージを向上させる目的といえるものなどを指す。
 例えば、保険会社等が自社で行っている植林活動を報告するものや、食料品メーカーが世界の食糧不足や水不足に対する活動をPRする広告は、自社の社会貢献活動をPRすることで、企業全体のイメージの向上を図るものといえるため、その広告宣伝費は共通対応となろう。
 もっとも、企業全体のイメージアップに資する側面があると考えられる広告であっても、その企業にとって、自社の商品をPRすることだけを目的としたものといえるのであれば、課売対応に区分されることになるだろう。
 例えば、自動車メーカーが自社のエンジンのエコ性能をPRする広告においては、その企業自体が環境保護に意欲的であることをPRすることにもなると考えられるが、その広告を行う目的は、一般に、性能をアピールし、他者の自動車との差別化を図るためといえるため、その広告宣伝費は、課税商品である自動車を販売するためだけに要するものとして、課売対応となろう。

           

 
                                 税務通信平成24年10月29日号より










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