千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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更正処分等の理由附記

 

 改正国税通則法の施行により、不利益処分等への理由附記が本年1月から義務化されている(通法74の14@)。これまで、帳簿の記帳・保存が義務付けられている青色申告者の特典の一つとして、法人税と所得税の更正処分についてのみ行われてきた理由附記が(法法130A、所法155A)、消費税の更正処分や加算税の決定処分などでも行われることになる。
 理由附記される処分の対象が拡大したことになるが、処分の理由が具体的にどの程度附記されるのかについては、青色申告者への更正処分同様、明文上の規定は設けられていない。
 一般に理由附記の制度の趣旨は、処分長の恣意の抑制や納税者の不服申立ての便宜を図ることにあるとされている。そのため、理由附記される処分の対象が拡大しても、これまでどおり、理由附記された内容からその処分の理由が了知できることが基本となる。
 具体的な青色申告に係る理由附記の程度が判断された事例として、昭和60年4月23日の最高裁判決がある。
 同判決では、@帳簿の記載自体を否認して更正する場合と、A帳簿の記載自体を否認することなしに更正する場合、の2つのケースを示している。
 @の場合は、対象となる勘定科目等を示すだけでなく、その帳簿以上に信憑力のある資料の摘示による具体的な根拠を明示する必要があるとし、Aの場合は、帳簿以上に信憑力のある資料の摘示までは必要ないが、更正の根拠が理由附記の制度の趣旨を充足する程度に具体的に明示される必要がある旨を示している。
 更正通知書には、更正後の税額や更正により増加する部分の納付税額などが附記されることは規定されているが(通法28A)、青色申告の更正処分に係る具体的な理由附記の程度については、上記最高裁判決は実務上の指針のひとつとなっている。

           

 
                                 税務通信平成25年2月18日号より










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