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資本性借入金への転換時の債務免除

 

 金融庁の公表資料によれば、貸付金を「資本性借入金」に転換した場合、私的整理で一定のケースに該当すれば、これを弁済期限5年超の“長期棚上げされた個別評価金銭債権”として貸倒引当金の繰入限度額の範囲内で損金算入できる旨などが確認されている。
 具体的には、一定の要件の下、合理的な基準により@同一の金融機関が債務免除とともに残債権の弁済期限延長を行う場合、A大口債権者による債務免除とともに、少額債権者が弁済期限延長を行う場合、B特定調停の下、弁済期限の延長を行う場合の3つが該当する。
 このうち、@とAのケースでは「債務免除」が前提とされているが、その“割合”が具体的にどれくらいのものであるか気にする向きもあるようだ。債務免除により計上する損失額と、繰入限度額の範囲内で損金算入できる金額(節税効果)とを比較するための判断材料を求めているということだ。
 この点、取扱いの上では数値基準などは定められておらず、基本的には個々の事案に応じて合理的な基準によるものかどうかが判断されることとなるが、一つには、法的整理の場面で通常行われる程度の債務免除や弁済期限延長が参考となろう。
 政令上、長期棚上げされた個別評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入れ(=損金算入)は、一定の要件の下、更生計画認可の決定、再生計画認可の決定、特別清算に係る協定の認可の決定が生じた場合のほか(法令96@一イ、ロ、ハ)、これらに準ずるものとして財務省令で定める事由が生じた場合に認められると規定され(法令96@一ニ、法規25の2)、上記@ABのケースは、「これらに準ずるものとして財務省令で定める事由が生じた場合」に該当するとされたものであるからだ。
 つまり、@ABのケースは、債務免除などの負債整理の内容について、法的整理の実務に準じた私的整理であることを前提とした事例として理解することとなろう。

           

 
                                 税務通信平成25年3月25日号より










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