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商業等活性化税制と「貸付けの用を除く」

 

 商業等活性化税制の適用要件の一つに、税理士等の認定支援機関からアドバイスを受けて取得した経営改善設備を、“指定事業の用に供する”ことがあり、法令では、指定事業として卸売業や小売業などが規定されている(措令27の12の3C等)。
 ところで、この制度について中小企業庁が公表した資料(平成25年4月1日付)でも、法令に沿って指定事業が示されているが、その中に「不動産賃貸業・管理業」が含まれている。
 不動産賃貸業を営む者が、賃貸物件に係る設備投資を行ったとしても制度の適用があると考える向きもあるが、不動産賃貸業を営む者がこの制度を適用できるのは、賃貸物件ではなく、事業を行っている店舗や自社ビル等に対して経営改善設備を取得した場合となる。
 というのも、商業等活性化税制が規定される租税特別措置法の条文では「卸売業、小売業その他の政令で定める事業の用(貸付けの用を除く。)に供した場合」にこの制度を適用できるものと規定され(措法42の12の3@)、条文のかっこ書きで「貸付けの用を除く」とされているからだ。
 つまり、適用対象となるのは、指定事業の用に供するために取得したものに限られているため、不動産賃貸業における賃貸物件に対する経営改善設備は、貸付けの用に供されるものとして、適用対象外となる。
 また、「貸付けの用を除く」という規定は、不動産賃貸業だけでなく、例えば、親会社が子会社に対して一棟の建物全体を貸し付けている場合も、その物件に対して設備投資を行ったとしてもこの制度は適用できないこととなるだろう。
 なお、この制度と同じく条文で「貸付けの用を除く」とされている中小企業投資促進税制では、<貸付けの用に供したものに該当しない資産の貸与>として、取得等した特定機械装置等を自己の下請業者に貸し付けた場合、特定機械装置等が専らその法人のためにする製品の加工等の用に供されるものであるときは、事業供用したものとして取り扱えることになっているが(措通42の6−8)、商業等活性化税制でこうした取扱いは設けられていない。

 
                                 税務通信平成25年11月4日号より










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