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所得拡大促進税制と未払いの決算賞与

 

 今期、業績が好調だったため臨時に定めた決算賞与などの支給等により、積極的にもうけを従業員に還元する法人もみられる。こうした動きに伴い、所得拡大促進税制にも注目が集まっているようだ。
 だが今期の業績が良くても、資金繰りなどの関係で、臨時的に定めた決算賞与を実際に支給するのが事業年度をまたいで4月になることもあるようだ。この場合、未払金等として損金経理をするなど一定の要件を満たせば、従業員に支給額を通知した当期の損金の額に算入されるため、当期中に支給していなくとも、所得拡大促進税制の判定基礎となる雇用者給与等支給額に含まれる。
 所得拡大促進税制は従業員に対する“雇用者給与等支給額”が、基準年度(平成24事業年度)よりも5%(26年4月1日以後終了事業年度は2%)以上増加するなどした場合に、税額控除を適用できるもの。雇用者給与等支給額は、「適用年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される国内雇用者に対する給与等の支給額」のこと(措法42の12の4A三)。
 原則、従業員に支給した賞与は、その支給した日の属する事業年度の損金となるため、3月決算法人が3月中に決算賞与を支給すれば当期の損金となり、当期の雇用者給与等支給額に含まれる。
 翌期に決算賞与を支給した場合でも、下記の要件をすべて満たせば、当期に支給があったものと同等なものとして、従業員に支給額を通知した当期の損金の額に算入され、当期の雇用者給与等支給額に含まれる。
@支給額を各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての従業員に通知をしていること。
A通知をしたすべての従業員にその通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から1月以内に支払っていること。
B支給額につき、通知をした日の属する事業年度に損金経理をしていること(法令72の3二)。
 ただし、支給日に在職する従業員のみに支給することとしている場合などには、損金算入は認められない(法基通9−2−43)。
 未払賞与の損金算入については、税務調査で問題になることもあるようだ。そのため、要件を満たすものか確認し、調査において要件を満たすことを証明できるよう、支給額の通知などの書面等を残しておくべきだろう。


                                 税務通信平成26年3月24日号より










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