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現物給与と課税仕入れ

 

 会社が従業員に支払う「給与」は、金銭で支給されるのが一般的だが、食事の現物支給など“物”や“権利”をもって、支給されることがある。いわゆる“現物給与”で、所得税法上、原則給与等として課税される。
 ところで、消費税法上、課税仕入れは「給与等を対価とする役務提供を除く」とされているため、「給与として処理したものは全て課税仕入れの対象外」と考えがちだ。
 だが、従業員に資産等を給付したこと自体が、所得税法上の給与等に該当する場合でも、給付対象となる資産等の取得等が、課税仕入れに該当するか否かは個々に判断する必要がある。
 仕入税額控除の対象となる課税仕入れは、「事業者が、事業として他の者から資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は役務の提供(所得税法第28条第1項に規定する給与等を対価とする役務の提供を除く。)を受けること」をいう(消法2@十二)。
 この給与等には経済的利益も含まれるため、現物給与に係る費用は全て課税仕入れの対象外と考えがちだが、課税仕入れに該当するかは、給付そのものが給与であるかは関係なく、あくまでも事業として他者から資産を譲り受けたか否かで判断する(消基通11−2−3)。
 例えば、創業○○年の記念品を従業員に配布した場合、他者から記念品という資産を譲り受けているため、記念品の購入価額は課税仕入れに該当する。
 だが、記念品を購入した際には福利厚生費として処理したが、決算時において、従業員に対する給与に該当するのではという判断から、福利厚生費を給与に振り替える処理をしたような場合に、課税仕入れの計上漏れにつながることが考えられる。
 また、例えば従業員に仕出し弁当などを支給した場合、一定額以上を会社が負担するなどしていると、給与として処理することもあろうが、会社が支払った弁当の代金は、他者から資産を譲り受けた対価などとして課税仕入れとなる。
 なお、食事代として従業員に金銭を支払った場合は、課税仕入れに該当しない。


                                 税務通信平成26年4月28日号より










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