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金銭債権の譲渡と課税売上割合

 

 26年度改正により、26年4月1日以後に金銭債権を譲渡した場合は、課税売上割合の算定上、その譲渡対価の5%相当額を資産の譲渡等の対価として分母に算入することとされた。従前、譲渡対価の全額が分母に算入されていたため、改正後は分母に算入する金額が少なくなり、課税売上割合が増加して仕入控除税額が増えることになる。
 ただし、従前から、資産の譲渡等の対価として取得した金銭債権、例えば売掛債権はここでいう金銭債権の譲渡の範囲から除かれおり、この点は改正後も同様で、売掛債権の譲渡対価についてはその全額が分母に算入されないことになる。
 課税売上割合は「課税資産の譲渡等の対価の額/資産の譲渡等の対価の額」で算定される。資産の譲渡等には、消費税法上非課税とされる資産の譲渡等も含まれるため、金銭債権の譲渡対価もこの分母に算入される。金銭債権とは、「貸付金、預金、売掛金その他の金銭債権」とされており(消令9@四)、金銭債権の譲渡に該当するDES(デット・エクイティ・スワップ)や、自動車リサイクル預託金なども含まれる。
 一方で、「資産の譲渡等を行った者が当該資産の譲渡等の対価として取得したもの」はここでいう金銭債権から除かれている(消令48D)。そのため、取引の対価として取得した金銭債権を譲渡した場合、課税売上割合の算定上、その譲渡対価の全額が分母に算入されないことになる。取引の対価として取得した金銭債権は、既に売上げに計上されており、第三者に譲渡した際に再度売上げに計上すると、二重計上になってしまうためだ。
 例えば、A社が商品を掛けで販売した際の売掛金をファクタリングやサービサーといった債権回収業種に譲渡した場合、売掛債権は既にA社の売上げに計上されているため、譲渡対価の全額が課税売上割合の算定上、分母に算入されない。
 一方、業者が買い取った売掛債権を第三者に譲渡した場合、譲渡対価を売上げに計上しても、その業者にとっては売上げの二重計上にならないため、譲渡対価の5%相当額を分母に算入する。


                                 税務通信平成26年8月4日号より










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