千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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耐用年数の修正と更正の請求

 

 固定資産を減価償却する際に、設備の種類の判断が難しく、「その他の設備」などの長めの耐用年数を適用しておくことがある。償却の途中で、より短い耐用年数に該当すると判明したときは、その時点から本来の適正な耐用年数に基づいて計算することができる。
 税務上と会計上の償却費を一致させている場合、既に損金に算入した減価償却費は適切な耐用年数に基づく償却限度額より少なく、償却不足額が生じていたことになるが、更正の請求をすることはできない。
 減価償却費は損金経理した金額のうち、償却限度額に“達するまでの金額”と定められている(法法31@)。つまり、損金経理額が償却限度額を下回って、償却不足額が生じたとしても、その差額分は切捨てとなる。また、損金経理は法人が確定した決算において、費用又は損失として経理することをいうので(法法2二十五)、確定した決算は修正できないことからも、これに基づいた減価償却費に後から追加して費用を計上することは認められない。
 例えば、取得価額100万円の機械装置に耐用年数17年を適用して定率法(償却率0.118)で1期償却していたとする。2期目になって、耐用年数9年(償却率0.222)が該当するとわかった場合、本来なら第1期で22万2,000円の償却が可能だったところ、11万8,000円しか償却しなかったことになる。しかし、ここで生じた償却不足額10万4,000円は切捨てとなり、更正の請求をすることはできない。また、翌事業年度以後にその不足分を計上することもできない。2期目から、耐用年数を9年に変更して税務上の期首帳簿価額の88万2,000円を償却率0.222で償却していくことになる。
 なお、所得税の減価償却は法人税とは異なり、限度額の計算ではなく、確定した決算に基づいて申告するものでもない。そのため、適切な耐用年数よりも長い耐用年数を用いたことで、必要経費に算入した減価償却費が過少であった場合には、更正の請求を行い、税額の還付を受けることができる。


                                 税務通信平成26年9月1日号より










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