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資本的支出と設備投資減税

 

 平成26年度税制改正で新設された生産性向上設備投資促進税制は、建物に関する資本的支出が制度の対象に含まれるが、生産等設備投資促進税制やグリーン投資減税といったいわゆる設備投資減税では、原則として資本的支出は制度の対象には含まれない。
 生産性向上設備投資促進税制のような設備投資減税の狙いは、企業が既存の設備を除去し、新しい設備を取得すること、すなわち、企業の設備等の積極的な新陳代謝を促し、経済を活性化することにある。これに対し資本的支出は、企業の新たな資産の取得ではなく、あくまで既存の設備の価値を高めるための支出であり、資産の除去を行えない点で制度の趣旨に合わない。
 この点、既存の減価償却資産に対する資本的支出は、その支出額を取得価額として、既存の減価償却資産と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新たに取得したものとする(法令55)とあるように、減価償却の計算上は新規取得とされているため、設備投資減税の適用対象と考えたいところではある。
 しかしながら、資本的支出を新規取得として扱うことは、減価償却資産本体に係る取得価額と資本的支出に係る費用を区分して計算することで、平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産への資本的支出に、新しい償却方法を適用できるようにするためであり、資本的支出が実質的に新たな減価償却資産の取得であることを認めたものではない。
 ただし、資本的支出といっても、「規模の拡張である場合や単独資産としての機能の付加である場合」のように、資本的支出自体が一個の資産として機能し、新たな資産として管理・償却を行うとしても問題がないものもあり、そういった場合については、資本的支出であっても設備投資減税の適用対象とすることが認められている(措通67の5−3)。具体的には「ソフトウェアのバージョンアップ等で新機能が追加され、実質的に新たな資産と考えられるケース」、「機械装置に新たに汎用コンピュータを取り付け、機械装置に新たな機能付加価値をつけるケース」等がこれに該当する。


                                 税務通信平成26年11月3日号より










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