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新株予約権を用いた買収防衛策の課税関係                            

 

 外資系ファンドによる企業買収とそれに対する買収防衛が話題になっており、新株予約権を用いた買収防衛策が発動されそうな情勢だ。
 そもそも買収防衛策は、平時における敵対的買収に対する抑止力として効力を発揮するものと位置付けられており、日本より企業買収が盛んといえるアメリカにおいても、実際に制度そのものが発動された事例はほとんどないようだ。
 話題となっている新株予約権を用いた買収防衛策の課税関係については、平成17年に国税庁は、経済産業省の照会に回答するかたちで明らかにしている。
 最初に照会された防衛策の仕組みは、買収者が一定割合の株式を買い占めた場合に、買収者以外の株主は市場価格より低い価格で新株を購入できる権利が与えられ、買収者は新株を購入できず、持株比率が低下するとされたもの。ただ、この場合には、平時においては原則、課税関係が生じないものの、発動された場合には、買収者には権利行使が認められないため、一般株主に対する有利発行となり、買収者から一般株主に対する価値の移転が起こり、課税関係が生じるとされていた。
 その後、買収者自身は権利行使不可でも、取締役会の承認により第三者に譲渡が可能な新株予約権を用いた防衛策が照会され、買収者に交付された新株予約権も第三者に譲渡することで権利行使することが可能となるため、株主間での価値移転が起こらず、課税関係は生じないとされた。ただ、この場合も新株予約権を第三者に譲渡するものとして照会されており、報道にあるような新株予約権の発行会社が買収者に与えられた新株予約権を買い取るような防衛策については、課税関係が明らかにされておらず、今後の動向が注目される。
 

     

            
                                 税務通信平成19年7月23日号より










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