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資本的支出が行われた減価償却資産の償却費計算                           

 

 減価償却制度の改正により、資本的支出に係る税法上の規定も大幅に見直され、本年4月1日以後に資本的支出が行われた場合は、その資本的支出部分を新規取得資産とし、減価償却資産本体とは別に管理することが原則とされた(法令55@)。
 ところで、減価償却制度の改正では、いわゆる250%定率法が導入されるなどされた結果、従前よりも全体的に早期償却することが可能となったものの、建物に係る償却方法は本年3月31日以前取得分であれば旧定額法、本年4月1日以後取得分であれば改正後の定額法に限定されているため、建物に資本的支出を行った場合も、改正後の定額法でしか償却限度額を計算できないとみる向きも多いようだ。
 しかし、旧定率法を現在採用している建物(平成10年3月31日以前取得分)に資本的支出を行った場合、ある特例規定の適用を受けることで、資本的支出部分にも旧定率法を適用し、早期に多額の償却費を計上することができる。その特例規定とは、本年3月31日以前取得資産に対し本年4月1日以後に資本的支出が行われた場合は、減価償却資産本体の取得価額に資本的支出を加算し、加算時から旧償却方法で償却限度額計算ができるとする規定だ(法令55A)。
 例えば、3月決算法人が平成10年3月31日以前に取得した建物A(取得価額10億円、耐用年数20年、旧定率法による償却率0.109)を旧定率法で償却し、償却開始後11年目の期首(平成19年4月1日以後)に1億円の資本的支出を行った場合、資本的支出部分と本体資産(建物A)を別々に管理するのであれば、計31年で償却が終了する。一方、資本的支出を本体資産に加算する場合は、計33年で償却が終了する。
 結果として、個別管理した場合は31年、加算した場合は33年で償却が終了するため、償却期間だけで比較すると個別管理した場合の方が短くなるが、償却限度額の多寡で比較すると、加算した場合の方が、本体資産も資本的支出部分も旧定率法で償却限度額を計算するため、早期に多額の償却費を計上することができる。
 

     

            
                                 税務通信平成19年8月20日号より










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