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社会保険料と給与負担金の定期同額性                           

 

 平成18年度改正で役員給与制度が見直されたことにより、定期同額給与、事前確定届出給与、利益連動給与の損金算入が認められることとなったことを受け、先般公表された改正通達では、出向者が出向先法人で役員となっている場合、一定の要件の下、出向先法人が出向元法人に支出する給与負担金は、出向先法人におけるその出向者に対する給与として取り扱われることとされた(法基通9-2-46)。つまり、仮に、一定の要件を満たした給与負担金の支払形態が定期同額であるならば、出向先法人において、その給与負担金を定期同額給与として損金算入することが認められる。
 ところで、出向者が出向先法人で役員になるとする出向契約を結ぶ場合、一般的には様々な契約パターンがあり、その一つとして、出向先法人がその出向役員に係る会社負担分の社会保険料を給与負担金に含めて出向元法人に支払うケースがあるようだ。このケースで、例えば、給与負担金を当初は定期同額で支払う予定だったが、支払期間中に近頃頻繁に行われる社会保険料引き上げの動きを受け保険料負担を増額せざるを得なくなり、結果として、一般的な定期同額給与の改定要件を満たすことができなくなった場合、この給与負担金は定期同額給与に該当しなくなるのではないかとみる向きもあるようだ。
 しかし、出向役員に係る社会保険料は、本来的には給与負担金に含まれる性格のものではなく、法定福利費などとして費用計上するもの。そのため、前記の例で、給与負担金の支払期間中に社会保険料引き上げがあったとしても、そのことをもって「給与」本来の額に変動があったと見るのは実態に則していないといえよう。従って、実務的には給与負担金(一定の要件を満たしたもの・例えば支払形態は定期同額)と会社負担の社会保険料(実額)を明確に区分し、それぞれを出向先法人が全額負担する出向契約を結んでいる場合、その契約どおりに出向先法人が支払を行っているならば、会社負担の社会保険料は法定福利費などとして費用計上(損金算入)することが認められ、また、給与負担金の支払形態は定期同額であるため、定期同額給与として損金算入することが認められることになろう。
 

     

            
                                 税務通信平成19年8月27日号より










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