千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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延払基準・工事進行基準と消費税の計上時期

 

 消費税では、通常、資産の譲渡等の時期は、目的物の引渡しの時とされている。ただし、長期割賦販売等を行った場合の延払基準や、工事を請け負った場合の工事進行基準等を採用した契約の場合、必ずしも引渡しの時が資産の譲渡等の時となるわけではない。
 延払基準とは、所得税法と法人税法に規定されているもので、長期割賦販売等について割賦金の支払の都度損益を計上する処理のこと(法法63、法令124等)。延払基準を採用していれば、消費税でも割賦金の支払の都度資産の譲渡等が発生したこととすることができる(消法16)。例えば、20万円×5年の長期割賦販売契約等について延払基準による処理をする場合、各課税期間で20万円の課税売上高が発生することとなる。
 一方で工事進行基準とは、受注した工事にかかる資産の譲渡等の時期を、引渡し時に一括して認識(工事完成基準)せず、工事の進行に合わせてその都度収益計上する処理のこと。この場合、各課税期間で収益計上した分について、それぞれその課税期間に資産の譲渡等があったものとすることができる(消法17)。例えば、請負金額100万円とする工事について、工事完成基準では完成時に一括して100万円の課税売上高がはっせいするところ、工事進行基準を適用すれば、20万円ずつなど、各課税期間で課税売上高を立てることができる。
 ただし、「長期大規模工事」に該当する場合、所得税法及び法人税法上では、工事進行基準を強制適用することが示されている(法法64、法令129等)。この点、強制適用はあくまで所得税法及び法人税法上の規定であり、消費税法上は、長期大規模工事であっても、あくまで事業者の選択適用となることに留意したい。
 従って、法人税法上工事進行基準を採用した申告を行っていても、消費税については、実際に引渡しのあったときを一括して資産の譲渡等の時とすることができ、法人税法上の収益計上の時期と、消費税法上の収益計上時期が異なるケースも発生する。

 

 
 


                                 税務通信平成29年2月6日号より










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