千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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会社の清算と未収還付税金

 

 法人が解散した際に期限切れ欠損金を利用するための「残余財産がないと見込まれる」ことの判定は、一般的に実態B/S上で債務超過状態にあるか否かで行うことになるが、申告で税金の還付が見込まれる場合、この未収還付税金を資産に含めた上で判定することになる。
 法人が解散した際に、期限切れ欠損金を利用するには、清算中に終了する各事業年度終了のときに、「残余財産がないと見込まれる」ことが必要となる。これは、当該事業年度終了の時において債務超過の状態にあるときをいい、債務超過の状態であるかどうかは、一般的には、法人の有する資産・負債の価額(時価ベース)で作成された貸借対照表(実態B/S)で確認する(法法59B、法基通12−3−8、12−3−9)。
 実態B/S上で債務超過状態にあるか否かを判定するに当たっては、その負債に「未払法人税等」を含めた上で判定することができる(国税庁HP「法人が解散した場合の設立当初からの欠損金額の損金算入制度(法法59B)における『残余財産がないと見込まれるとき』の判定について」)。一般的に、清算期末時点では税務上実現が認められない損益でも、将来実現が見込まれるものは実態B/Sに含める実務からすれば、「未払法人税等」も、これに計上しているものと考えられるからだ。
 他方、冒頭のように申告で税金の還付が見込まれるケースとしては、預金利息等に係る源泉所得税が法人税から控除しきれないケース等がある。この点、将来実現が見込まれる損益は実態B/Sに含める実務からすれば、この見込まれる還付金も実態B/Sに計上しているものと考えられる。従って、この未収還付税金を資産に計上した実態B/Sに基づき「残余財産がないと見込まれる」ことの判定を行うことになるということだ。
 このため、申告で還付金が見込まれている場合には、その金額を勘案した上で債務免除を行うなどの対応が必要になろう。

 
 


                                 税務通信平成29年9月11日号より










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