千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
公認会計士・税理士事務所仲村公認会計士事務所

過去コラム

税法上金銭債権に含まれる工事未収入金の範囲             

 

 施工者側の工事収益等の計上方法を定めた『工事契約会計基準』の改正を受け、平成20年度税制改正では、工事進行基準が強制適用される長期大規模工事の範囲を「請負金額50億円以上から10億円以上」に、「工事期間2年以上から1年以上」に拡大するなどの見直しを行うとともに(法法64、法令129)、税法上「工事進行基準」を適用した場合には、その工事に係る未収入金を「金銭債権」とする旨の改正が行われた(法令130)。
 従前は、この未収入金を「金銭債権」には当たらないものとして税務上整理を行ってきたが(法基通11-2-20)、今改正を受け、同通達の見直しが現在検討されている。
 ところで、税法上「未収入金=金銭債権」としたことにより(法令130)、未収入金に係る貸倒引当金を設定した場合には、繰入限度額の範囲内で損金算入できるようになるが、この規定の適用範囲には、平成20年4月1日以後開始事業年度からの新規着手工事だけでなく、すでに着手済の工事も含まれるので留意されたい(法令附則2)。3月決算法人の場合、平成21年3月期から同規定の適用を受けることができるということだ。
 結果として、新規着手工事の未収入金ベースで貸倒引当金を設定した場合、その貸倒引当金は繰入限度額の範囲内で損金算入できることとなるが、これに限らず、着手済工事の未収入金ベースで貸倒引当金を設定した場合にも、その貸倒引当金は繰入限度額の範囲内で損金算入できるということだ(法法52、法令96)。
 このような取り扱いを行う背景には、施工者(主に建設業者等)が手がける多数の工事のうち、どれが新規着手分でどれが着手済分なのかを明確に区分することは債権管理の面などから困難であるという事情等があり、この点に配慮したことなどがある模様だ。
  

           

 
                                 税務通信平成20年6月16日号より










コラム一覧はこちらへ

仲村公認会計士事務所HOME/所長挨拶/業務内容/トッピクス/事務所案内/LINK/お問合せ
プライバシーポリシー / 2004(C) nakamura-kaikei All rights reserved