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災害特例の常設化と対象となる災害

 

 29年度税制改正では、法人税の繰戻還付をはじめ、多くの制度について、災害に関する取扱いが常設された。これまでも阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本地震等の災害が発生する度に特例的に制度が設けられていたが、昨今の頻発する災害に対応すべく改正された。
 一口に災害といっても、制度ごとに、大規模な自然災害による被害を対象にするものもあれば、規模にかかわらず、店舗火災等で被害を受けた事業者が適用できるようなものもある。
 「災害損失の繰戻還付制度」では、対象とする災害の定義について、「震災、風水害、火災、冷害…火薬類の爆発その他の人為による異常な災害…」とあり、規模等についての要件は定められていない(法法80D、法令154の3A)。従って、昨年発生した熊本地震のような大規模な災害だけでなく、例えば今年2月に発生したインターネット通信販売会社の物流倉庫の火災といった、一部の企業にのみ関係するような災害であっても、今回の特例が適用できることとなる。繰戻還付のほか、災害の範囲に制限を設けていないものは同様の取扱いとなる。
 一方で、同じく29年度改正で常設化された「被災代替資産の特別償却」については、対象となる災害を「特定非常災害」に限定している(措法43の3)。特定非常災害とは、「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図る為の特別措置に関する法律」の規定により、特定非常災害として指定された非常災害をいうもの。現在、東日本大震災後の災害では、熊本地震しか特定非常災害に指定されておらず、対象となる災害は限定的といえる。
 29年度改正により施行された制度とはいえ、その災害が適用対象かどうかをきちんと確認する必要があるだろう。
 なお、消費税でも、簡易課税制度の選択等の手続について、災害特例が設けられたが、対象となる災害については、特定非常災害のみとしている(措法86の5)。

 

 
 


                                 税務通信平成29年4月17日号より










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