法務省 「会社法制の現代化に関する要綱案」を公表

 

会社法制の現代化について検討を進めている法務省の法制審議会会社法(現代化関係)部会は、新しい会社法制に関する要綱案を取りまとめ公表した。この新しい会社法制は、商法の抜本改正に伴い、現行の法律で会社に関して規定している、
@商法の第2編(株式会社に関しての規定)
A商法特例法(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律)
B有限会社法
のそれぞれについて、現在の経済状況に則して見直しを行い、会社制度の新たな法律として一体化をはかり「会社法」(仮称)としてひらがなの口語体表記を行うものである。
主な内容は以下のとおりである。

1、有限会社を廃止
株式会社における定款自治の範囲を拡大し、現行の株式会社と有限会社類型をひとつの会社類型(株式会社)として結合することになる。
既存の有限会社については、経過措置を設けて、商号等の使用は引続き認められる。

2、最低資本金を撤廃
現在、株式会社は1,000万円、有限会社は300万円とされている会社設立時の最低資本金について、下限額が設けられないこととなり、最低資本金については金額の規制が撤廃される。

3、会計参与の創設
計算書類の正確性の向上等を図るための会計参与制度が創設される。これは会社に設置される任意の機関であり、会計に関する専門的知識を有する公認会計士(監査法人を含む)若しくは税理士(税理士法人を含む)が取締役等と共同して会社の計算書類を作成し、取締役とは別に保管・開示する職務を担うことができるようになる。

4、新たな自己株式取得手続き
市場取引・公開買付け以外の方法による自己株式の新しい取得手続きが創設される。これにより、非公開会社でも、株主総会の普通決議で株式の種類、総数、総額、買受取得期間が決議されれば、それを取締役会に対し授権することができるようになるので、公開会社の公開買付制度に類似した仕組みが非上場会社にも創設されることとなる。

5、日本版LLC
法人格を有し、出資者全員が有限責任であり、内部規律や定款に柔軟性が認められる「日本版LLC」が、新たな事業体組織として定められることとなった。当初から議論にのぼっていた「構成員課税(パススルー)」の採用については、今後、税の取扱いがどのようになるかに委ねられることとなる。

6、施行は平成18年4月
会社法(仮称)は、来年2月上旬に開催が予定されている法制審議会総会において法務大臣に答申された後、3月の通常国会に法案を提出され国会決議を経て、平成18年4月から施行されると目されている。

 

                                      税務通信平成16年12月20日より

 

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