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「振り込め詐欺」の税務上の取扱い                                             

 

オレオレ詐欺や、架空請求詐欺などといった一連の「振り込め詐欺」が、テレビのニュースや新聞で連日報道され、世間を賑わせている。警察庁の発表では、平成16年の振り込め詐欺の犯罪件数は25667件も発生した。その被害額は約283億円にも及んでいる。
ところで、この振り込め詐欺は、税務上ではどのように扱われるのだろうか。多大の損失を受けているので、全額とはいわないまでも、いくらか国に面倒をみてもらいたいものだ。
まず思い浮かぶのが、所得税法の、雑損控除だ。雑損控除は、所得税法第72条で「納税者や生計を一にする配偶者やその他の親族が、生活に必要な資産の損害を受けたときに総所得金額から一定の金額を控除できる」と規定されている。ここでいう資産は、日常生活で必要な家具や衣類、現金などであり、事業用の資産や30万円超の貴金属等は認められない。損害の原因としては、昨年の新潟県中越地震などの自然災害等に加えて、盗難と横領の被害が対象とされる。雑損控除として控除される金額は、「(損害金額ー保険金などの補填金額)−(総所得等の合計額)*10%」と「(雑損控除対象資産)−5万円」の計算結果で、数値が大きい方が認められている。
それでは、詐欺で生じた損害は雑損控除の対象になるのであろうか。残念ながら、詐欺は雑損控除の対象として認められていない。詐欺に関しては、盗難や横領と違って少なからず被害者本人の意思が介入しているからである。また、同様の理由で脅迫も、雑損控除として認められていない。当然のことながら、振り込め詐欺に関しても例外にはならない。振り込め詐欺の被害者は、最終的に本人の意思で口座に振り込んでいるからである。
今のところ税務上では補填されるものがないため、対策としては、詐欺に引っかからないように注意を払っていくしかないのが現状だ。

                                        税務通信平成17年2月14日号より

 

 

 

 



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