確定申告や各種証明書の取得、健康保険証としての利用など様々な場面で利用されるマイナンバーカード。通常はカードの持参が必要だが、一定の行政サービスでは、カード本体に代わり「スマホ用電子証明書」を利用できる。
スマホ用電子証明書とは、令和5年5月から開始したスマートフォン向けの公的個人認証サービスのこと。マイナンバーカードのICチップに格納されている署名用電子証明書を使ってスマホ用電子証明書の機能を搭載することで、スマホだけでマイナンバーカード関連の各種サービスを利用することができる。
スマホ用電子証明書を搭載するには、利用申請が必要。対象端末のマイナポータルアプリから、マイナンバーカード用署名用電子証明書のパスワード(マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に設定した6文字から16文字の半角英数字)を入力、マイナンバーカードの読取り等を行って申し込む。搭載までの詳しい流れは、マイナポータルのホームページで確認することができる。
現在、スマホ用電子証明書が利用可能なサービスはマイナンバーカードを使用する際と同様に、住民票の写しをはじめとする市区町村の各種証明書のコンビニ交付サービス、銀行・証券口座開設等の各種民間オンラインサービスなどがある。税務の場面では、年末調整において国税庁が提供する年調ソフトで利用でき、令和7年1月からは、e-Taxの確定申告の場面でも利用が始まる(No.3820)。今後は健康保険証としての利用もスタートする予定だ。
搭載できるスマホは、令和6年11月8日時点でAndroidのうち約350端末(マイナポータルHP・よくあるご質問「スマホ用電子証明書に対応しているスマートフォンを教えてください。」)。今後は、iPhoneも対象に加わる予定とのことだ。
税務通信令和6年11月25日号より
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