一定規模の3月決算法人が賃上げ促進税制(大企業向け、中堅企業向け)を適用する場合、3月末までに「マルチステークホルダー方針」をホームページに公表をしなければならない。ホームページ公表期限は、経済産業大臣への届出期限と異なる。
マルチステークホルダー方針とは、給与等の支給額の引上げの方針、下請事業者その他の取引先との適切な関係の構築の方針等に関する一定の事項のこと。大企業向けでは、適用事業年度終了時点で「資本金の額又は出資金の額が10億円以上かつ常時使用する従業員数が1,000人以上」又は「常時使用する従業員数が2,000人超」の法人が対象。中堅企業向けでは、適用事業年度終了時点で「資本金の額又は出資金の額が10億円以上かつ常時使用する従業員数が1,000人以上」の法人が対象となる。対象法人は、同方針を公表した旨を経産大臣に届出する必要もある(措法42の12の5@等)。
従前は、公表期限、届出期限ともに適用事業年度終了日の翌日から45日を経過する日までとなっていたが、令和6年度改正により、公表期限のみが「適用事業年度終了日まで」に変更された。そのため、同方針は「適用事業年度終了日まで」に公表する必要があるが、届出は「適用事業年度終了日の翌日から45日を経過する日まで」と事後的に行うことができる。ただし、4〜5月は届出が集中し手続に時間を要するため、届出も年度内に行うなど早めの対応が望ましいとのことだ。
なお、グループ通算制度を適用している場合、通算法人が対象法人に該当するか否かは、個社ごとに判定し、公表や届出は通算親法人のみでは足りず、対象法人に該当する“通算法人ごと”に行わなければならない。
税務通信令和7年3月10日号より
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