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6月13日に成立した年金制度改革法により、パートやアルバイト等で働く短時間労働者に係る厚生年金・健康保険の加入要件が見直された。事業主が新たに加入対象となる短時間労働者の保険料の一部を肩代わりできる措置(負担軽減特例措置)の適用が、令和8年10月に開始する。
現行では、短時間労働者は、加入5要件(No.3852等)を満たす場合に厚生年金・健康保険に加入し保険料が発生する。
改正後は、加入5要件のうち、賃金要件(所定内賃金が月8万8,000円以上)が撤廃。さらに、企業規模要件(従業員数51人以上の事業所に勤務)が段階的に撤廃され、加入対象者の範囲が拡大する。つまり、賃金や勤務先の規模の大小にかかわらず、加入対象となる。
被保険者の保険料は、原則として事業主と被保険者で均等に分けて負担(労使折半)する。同改正に伴って新たに加入対象となる者が増加するため、事業主、被保険者の両者の負担を軽減する目的で同特例措置が設けられた。
同特例措置は、従業員数50人以下の事業所等からの申請により適用できる。事業主が労使折半を超えて保険料を多く支払い、新たに加入対象となる短時間労働者で一定の要件を満たす被保険者の負担分を少なくする。事業主が多く支払った分は、国等が最大3年間全額支援する。
例えば、X社でパート勤務するAが、新たに加入対象となったケースを検討する。保険料の合計額が25,000円であった場合、労使折半であればX社負担額12,500円(50%)、A負担額12,500円(50%)と均等になる。
同特例措置を活用すれば、X社負担額の割合を増やすことができ、X社負担額18,750円(75%)、A負担額6,250円(25%)などとすることができる。X社負担額における労使折半を超えた分6,250円(25%)は、国等が全額支援するため、結果的にX社の負担額は増えることなく、Aの負担額を減らすことが可能となる。
税務通信令和7年7月14日号より
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