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少額からでも不動産投資ができることから、 広がりを見せる不動産特定共同事業(不特事業)。不動産の賃貸利益等の分配により個人投資家が得る利益に係る所得区分は、その個人投資家と不動産特定共同事業者(不特事業者)との契約態様により異なる。
不特事業は、一般的には不特事業者が投資家から出資の募集を行い、出資金等により不動産を取得し、賃貸することで生じる賃貸利益等を投資家に分配する仕組み。一定期間後に不動産を売却し、売却益等を基に投資家に出資持分を償還することで事業が結了する。
個人投資家と不特事業者の主な契約態様として、「任意組合契約型」や「匿名組合契約型」 がある。任意組合契約型と匿名組合契約型の違いは、取得した不動産が組合員に帰属するかどうか等がある。
「任意組合契約型」 の場合は、組合員である各投資家の出資による共同の事業として、そのうちの1人又は数人の者にその業務の執行を委任して不動産取引を営み、不動産取引から生ずる収益の分配を行う。取得した不動産は組合員に帰属し、その不動産により生じる賃貸利益等も組合員に帰属するため、個人投資家に分配される利益は「不動産所得」に区分される (所法26等)。
一方で「匿名組合契約型」の場合は、投資家が不特事業者の行う不動産取引のため出資を行い、その出資された財産により不特事業者が不動産取引を営み、不動産取引から生ずる利益の分配を行う。取得した不動産は不特事業者に帰属し、賃貸利益等も不特事業者に帰属する。匿名組合員である個人投資家は、不特事業者から分配される利益について課税され、出資・投資の対価であるという側面から、原則として、 「雑所得」に区分される(所基通36・37共-21)。
税務通信令和7年10月20日号より
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