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物価高等の昨今、食べることができるのに廃棄される「食品ロス」を引き取って困窮世帯等に無償提供する「フードバンク」への寄附が求められているという。食品関連のメーカーや小売業等の法人に係るフードバンクへの食品の寄附が、実質的に商品廃棄等である場合、提供に要する費用は寄附金ではなく廃棄損として損金に算入することができる。
法人が金銭その他の資産や経済的利益を、事業に直接関係ない者に贈与又は無償で供与した場合、寄附金として取り扱われる(法法37)。 金銭以外の資産の贈与や経済的利益の無償の供与の場合、寄附金の額はその贈与時等の時価で計算される。
寄附金は損金に算入することができるが、支出先に応じてその限度額が決まっており、一定額を超える部分は損金不算入となる。例えば、 普通法人等に対する一般の寄附金を支出した場合、「{所得金額×(2.5/100)+期末の資本金等の額×(当期の月数/12) × (2.5/1,000)}×1/4」 が損金算入限度額であり、限度額を超える寄附金の額は損金不算入となる。
食品をフードバンク等に寄附した場合、「一般の寄附金」として限度額を超える部分は損金不算入となるが、@社内ルール等に従って廃棄予定の食品をフードバンクが回収するもので、実質的に法人における商品の廃棄処理の一環で食品が提供され、Aフードバンクとの合意書で、提供した食品の転売禁止などのルールを定めており、提供した食品が目的外に使用されないことが担保されている、及び法人側でも提供した食品の使途が確認できる場合、提供に要する費用を「廃棄損」として損金算入してもよい
(国税庁・質疑応答事例 「フードバンクへ食品を提供した場合の取扱い」)。
なお、食品の提供目的が広告宣伝の場合は、広告宣伝費としてその提供に要する費用を損金に算入することも可能だ(同質疑応答事例)。
税務通信令和7年11月10日号より
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