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インボイス制度の導入に伴う経過措置として設けられている2割特例(平成28年改正法附則 51の2@)。実務では、同特例の適用誤りだけでなく、適用可能であるにもかかわらず“誤って適用しなかった”ケースも一定数見受けられるという。申告に当たっては、改めて適用可否について確認することが重要だ。
誤って適用しなかったケースとは、例えば、 過去に課税事業者であった期間がある事業者は 2割特例を適用できないと誤解していた事例だ。同特例が「インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者として課税事業者になった者」に対する負担軽減措置であることから、事業開始後、一度も課税事業者となったことがない小規模な事業者のみが対象であると誤認してしまったことが理由だという。
2割特例を適用できない事業者は、端的にいうと、@インボイス発行事業者でない者、 Aインボイス制度と関係なく課税事業者となる者(基準期間の課税売上高が1,000万円超、 資本金1,000万円以上の新設法人、調整対象固定資産又は高額特定資産の取得により免税事業者とならない事業者)、B課税期間の特例の適用を受ける者等となる(インボイスQ&A問 115)。
逆にいえば、@〜Bのいずれにも該当しない事業者は適用が可能。令和7年分の課税期間についていえば、令和5年分及び令和6年上半期の課税売上高がいずれも1,000万円以下の場合には、原則として適用できる。
なお、令和5年10月1日より免税事業者からインボイス発行事業者となった個人事業者は、 令和5年分の課税売上高が1,000万円を超えるか否かの判定に際し、令和5年10月1日前後で区分して課税売上高を算出しなければならない点に注意が必要だ (No3882)。
2割特例は事業者の選択により適用できる制度。更正の請求により同特例を適用することはできない点にも留意したい(通法23)。
税務通信令和8年1月12日号より
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