千葉県千葉市中央区税理士・公認会計士。コラム
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合併法人が支給する事前確定届出給与

 

    

 グループ経営の効率化等を目的として親子会社間等で実施されることの多い吸収合併。吸収合併により子会社(被合併法人)の役員が親会社(合併法人)の役員に就任し、子会社で支給する予定であった事前確定届出給与を親会社が引き継いで支払う場合、子会社がその役員に係る「事前確定届出給与に関する届出書」(以下、届出書)を提出していたとしても、親会社が改めて届出書を提出する必要があろう。
 法人税法上、その役員の職務につき所定の時期に確定した額の金銭等を交付する旨を定めた届出書を所定の期日までに所轄税務署長に提出し、その定めのとおりに支給した金額は、事前確定届出給与として損金算入ができる(法法34 @二)。
 会社法において、吸収合併は「合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるもの」(会社法2@二十七) と定義されているが、その対象は原則として私法上の権利義務であるとされる。税務署への各種届出の提出に基づく地位は各法人に専属する公法上の地位であるため、その承継には別途明文規定が必要と考えられるが、法人税法には、税務署へ届出書を提出しているという被合併法人の法的状況が吸収合併によって合併法人へと引き継がれる等といった規定はない。加えて、吸収合併により被合併法人と役員の委任関係は終了することからすれば、吸収合併をもって、被合併法人の役員に係る届出書の提出が合併法人の役員に係るものとみなされることは考えにくい。
 したがって、合併に伴い子会社の役員が新たに親会社の役員に就任した場合は、期中での就任(No3021)と同様、臨時総会等で役員就任が決議された日から1月を経過する日等までに、役員の新規就任を臨時改定事由とした届出書を親会社が自身の納税地の所轄税務署長に提出することが求められよう(法令69@一口、C二)。
 

 
 


税務通信令和8年4月6日号より










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