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簡易課税選択届出期間の弾力措置

 

    

 令和8年度税制改正では、消費税の2割特例や2割特例の適用を受けた翌課税期間に簡易課税制度の適用を受けようとする場合、適用を受けようとする課税期間の「申告期限まで」に簡易課税制度選択届出書(以下「選択届出書」) を提出すればよいこととされた(平成28年改正法附則51の26、51の35)。この改正について、実務家からは驚きの声が上がった。制度上、「事前提出 (選択)」が大原則とされてきたためだ。
 簡易課税制度の適用を受けるためには、原則、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに選択届出書を所轄税務署長へ提出する必要がある(消法37@)。
 ただ、小規模事業者が2割特例適用後に簡易課税制度へとスムーズに移行できるように配慮する観点から、令和5年度税制改正では、2割特例の適用を受けた翌課税期間中に選択届出書を提出した場合は、課税期間の初日の前日に同届出書を提出したものとみなす措置が設けられた。
 今回の改正は、この措置をさらに弾力化したもの。申告時に初めて届出書の提出漏れに気付くケースが想定されるため、混乱を防止する観点から延長されたという。改正後の措置は、“翌課税期間”が令和8年10月1日以後に終了するケースについて適用がある(改正法附則90)。
 「申告期限まで」とは、消費税に係る確定申告書の提出期限を指す。同日が土日祝日等に当たる場合には翌日が期限となる(通法10)。また、申告期限の延長の特例を受ける法人等は、特例により延長された期限までに選択届出書を提出すればよい(Na3886)。
 なお、2割特例適用者等に限らず簡易課税を選択する事業者全般に対して、申告期限までの届出を認めることに期待を寄せる向きもあるが、事後選択が広く認められると、一般課税との有利選択が可能となるなど制度趣旨にそぐわない状況が生じかねない。そのため、事前選択という大原則が変更される可能性は低そうだ。
 

 
 


税務通信令和8年5月18日号より










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